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ネタとか書き殴りとかSSとかの倉庫
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東條晶
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主に青祓、鋼(どっちにしろ弟兄)
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12/1/8 COMIC CITY大阪87の新刊です。
いやもうにょたで一番描きたかった話だったんでもうやりたい放題でしたよヒャッハー!
表紙サンプル、本文の別サンプルはpixivに載せてますので良かったらご覧下さい。




「奥村ぁ」
 背後からかけられた声が完全な日本語であったことに驚いて、燐は足を止めた。
 加えてこの独特なイントネーションと、自分をこう呼ぶ人間が一人しかいないことを思えば、振り向いた先に見える者は一人しかいない。
「よお、坊」
「それはもうやめぇゆうたやろ」
 僧服の上に袈裟を羽織った姿は祓魔師の正装ではないが、彼にとっての正装で、その姿は堂に入ったものだ。今は黒く戻した髪はそのまま伸ばして撫でつけ、それもまた彼を彼らしく見せている。
「なんか日本語聞いたら懐かしくてさ。久しぶり、勝呂」
「…応、元気そうで何よりや」
「お前もな。で、なんだ?こんな所にいるとか」
 こんな所、というのは当然だろう。
 ここはヴァチカン、彼ら祓魔師の総本山である。
 基本勝呂は京都に結ばれた結界のこともあり国外へ出ることはあまりないのだ。しかも海外となるとその回数は激減する。
「ああ、ブッディスト系祓魔師の呪系統統括会議があったんや。志摩に行けぇゆうたんやけど」
「あいつ、また逃げたのか」
 あー、といった感じで空を仰いだ燐をみて勝呂も息をつく。
「まあ、俺がこっち来とる間にとっ捕まったらしいから、子猫丸ん所で座禅組ませとるが…早速逃げたとか、何とか」
 相変わらず、志摩は責任を負う立場は嫌だと逃げ回っているらしい。現場に出続けていることはいいのだがいい加減腰を据えろと周りからさんざん言われているのだろう。
「あいつ、相変わらずだなぁ……あ、でも帰っても怒らないでやってくれよ。ちょっと俺頼みごとしてるから」
「なんや」
「秘密。時期が来たら教える」
 にっこり笑ってくちびるに指を当てる姿は、出会った頃のいたずらな顔を思い出させて。
「さよか」
 思わず笑みがこぼれ落ちる。
「まあ、上のグダグダが終わってくれれば志摩に頼む回数も減るんだけどなー」
 息をついて、あー日本帰りてーと言う燐の言葉に嘘はない。
 ここに留め置かれてもう一月が経とうとしているのだ。言葉には不自由しなくなったとはいえ、やはり見知らぬ土地だ。そしてたった一人の家族と引き剥がれていてはストレスも酷いものだろう。
 今の燐は、置き所がないと言う勝手な理由で就けられた役職に縛り付けられている。
 この男はもっと自由でいいはずなのだ。
 それが許されないのは、彼の力が余りに強大なため。
 様々な制約で押さえ込まれて、それでも彼は未だただ一人のためにこの騎士團に縛り付けられる。
 そして、それはきっと、自分が考えるよりも恐ろしい先まで。
 だが、そんな事を口に出しても何もならない事も、彼がそれを理解し切っていて悟ってしまっている事も、解り切ったこと。
 だから、早く戻れるといいと口にしようとしたのだ。
 しかし、それは一瞬で遮られる。
 ざば、と辺りに聖水が撒かれた。
 そして低く流れるのは聖句と思しき詠唱。
「おい」
 顔色を変えた勝呂を制して、燐はにやりと笑う。
「…………なんだよ、俺に用なんだろ?」


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