ネタとか書き殴りとかSSとかの倉庫
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東條晶
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あきらぼSSブログ
主に青祓、鋼(どっちにしろ弟兄)
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2011SCC新刊サンプルです
大人ツインズで、パラレルワールドで、ちったいゆきおとおっきい燐とカッコいい獅郎って言う誰得コンボです。
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「………ぅ、う、あ?」
薄く開いた目に飛び込んできたそれが、余りに記憶のものと同じで。
「って、え、ええええ?こ、ここどこ?」
思わず声を上げて跳ね起きて、辺りを見回す。
窓から見える風景はおろか、家具の配置から何から、それは全く同じもので。
あの男が言っていたことをうっすらと思い出し、ここは何処なのだろうと改めで思い直す。
自分を見てみれば、洗い晒しのシャツに着替えさせられていて、壁には汚れの落とされたコートが掛けられていた。そして、倶利伽羅も壁に立てかけられている。
夢ではないのだ、とそれだけでも十二分に理解できた。
立ち上がり、コートの隠しから携帯端末を取り出してみてみるが、アンテナははっきりと圏外を示している。
「……枝、だっけ」
ようはパラレルワールド、と言うことなのだろう。
一つの違いから分岐していった世界。そのうちの何処かに自分は迷い込んでしまったのだ。
コートを叩いてみれば、ポケットにあの裂け目に落ちかけたときにもみ合いつつ男から奪った鍵があった。少し錆が入ったそれを自分の首から下げている鎖に繋ぎ、階級章や免許が無事だったのも確認する。
「……これが変わってないってことは、俺は自分のままってことなんだろうな」
免許には、はっきりと自分の名前と写真があった。
マンガや映画でよくあるのは、同じ存在は同じ空間に存在できないと言うこと。しかし自分がここに今そのままで存在するというその事実が、この世界がどういう状況かを雄弁に物語る。
「……はぁ」
しかし、どうしたものか。
記憶が正しいのであれば、ここは間違いなく。
そう考えていた矢先、がチャリとドアが鳴った。
「お、おはよう、ござい…ます」
振り向けば、昨日一瞬見た記憶のある子供が顔をのぞかせている。
「……おお、おはよう」
この子供が、誰なのかは解っていた。けれどそれを告げてはいけないと、何処かで警鐘が鳴り響く。
「お前が俺を見つけてくれたんだよな?」
なるだけ優しく笑ったつもりだったが、子供はびくりと体を強ばらせて何度も頷いた。
「あ、は、はい。そう、です」
自分は、見知らぬ人に、違いない。
そう思うと少し悲しくなるが、仕方ないと割り切って。
「そっか、あんがとな」
笑って、返す。
それにつられたのか子供も小さく笑うと、思い出したように顔を上げた。
「おとうさんが、お話したいからきてくださいって」
その単語に、一瞬体が強ばる。しかし、それを理由にはできないと一つ頷き、手に取っていた階級章などをポケットにねじ込んでドアの前まで来てしゃがみ込む。
そして、視線を合わせると、精一杯の笑顔を浮かべて、子供の瞳を見つめた。
「了解。案内してくれるか?」
「は、はい!こっちです!」
大きく頷いた子供の頭をぐしゃりと一撫ですると、先導するその子供を追うように足を進める。
眼に映る光景が余りに懐かしくて、胸の奥がずきりと痛んだ。
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2011春コミ新刊サンプルです
大人ツインズです。燐が賢すぎやしないかというのはまあ、頑張ったんだということで勘弁して下さい。
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「は?」
「なんですかそれ」
珍しく二人同時の呼び出しだと思いながらその席に着いた双子は、ほぼ同時に声を上げた。
「だからさ、沢上淵の調査だよ」
目の前には姉弟子が、難しい顔をしてふんぞり返っている。普段ならばにやにやと意味深な笑みを浮かべているはずの姉弟子だが、今回はちょっと勝手が違うようだ。
「アタシとしては、行かせたくないってのが本音なんだけど。本部からの指示だけに断れない」
「本部って、ま、まさかヴァチカン?」
「秘匿管理部、ですか」
事情がうまく飲み込めず口をパクパクさせている燐の横で、同じように顔をゆがめた雪男が言葉を発し。
それに正解、とだけ返してシュラは温んだ茶を煽った。
「忘れられた神の管理を自分が負わされてること忘れてないだろうな、燐」
言葉に、燐はむすっと唇を歪ませる。
「何だよそれ。いくら俺でもそれは忘れてねーよ」
燐が騎士團の中でそれなりの地位を約束される代償のは、いくつかの面倒事の押しつけという形で現れていた。忘却された神…クロのような悪魔でありながらもその存在ゆえに神格として奉り上げ、そしてその地の衰弱などでいつしか忘れ去られた存在をもう一度調べ何らかの処置を施す役目もその一つであったのだ。
古き魔の神に愛された、それ故に燐が行うそれは速やかでなおかつ世界にゆがみなどの影響を与えない。やっかい事も処置できて騎士團としても一石二鳥であるという考えなのだろう。しかし、騎士團はそれを繰り返すことで燐の階梯が上がり続けていることは気にしないらしいがそれはそれでどうなのか。
「…でもここは、眠ってるだけで……で、とりあえず経過観察することにしたはずだぜ?ヴァチカンにもそういうレポート出してある。それで、半年前に一度俺一人で見に行ってるけど」
「あー、そういえばそうだったね。凄い山の中だったって」
「うん、それ。あのときは何ともなってなかったんだけど…」
そこまで聞いて、シュラが疑問符と共にもう一度手元に置いていた資料を辿って顔を上げた。
「おま…半年前って……まじか……?」
「まじ。わざとその時期選んだんだよ。レポートにもそう…」
指折り数えて考えて、その上で燐は何が、という顔をする。
「ちょっと、見ろ」
「え、……!」
その顔は一瞬にして白く色を失って、まさかと乾いた声を落とした。
「…シュラさん、解るように説明してください。兄さんが何かのトリガーになったって事ですか」
蚊帳の外状態で話を聞いていた雪男が机の下で燐の手にそっと自分の手を重ねシュラを見る。何かまずい事態になっていることは明確に理解しているようだった。故にその目は明確な理由を求めて眇められる。
だから、アタシはこの話をお前達にしたくなかったんだ。
そう思いながらシュラは私情を振り切って口を開く。
「いや、そうじゃない……そういう事じゃないんだ。あと…あれは、そういう種類の神じゃない」
ある意味、お前と同種でもあるんだ、と付け足して、シュラは燐を見据えてはっきりと言い放った。
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