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いい加減にせいよ!と言われそうな気もせんでもない武侠パラレル。
でも大好きなんだよなこういうの……
前回とは繋がってません。今回は弟パート。




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「貴方の手は既に読み切っている事を、お忘れにならないように。そして、それ以上に」
 その瞳がゆるりと伏せられ、唇がふいに笑みを浮かべた。
「金の華は、貴方が思うぼどしおらしいものではありませんよ?どちらかと言えば…そう、そこに咲き誇る薔薇のようなあでやかさのなかに隠された刺のように」
 そして、持ち上がった瞼の下に閃いた金が易々と視線を捕らえ、その魂を掴み上げた。
「手折る等と馬鹿な事は考えない方がいい。まあ、それ以前に」
 そう、気付くよりも先にその衝撃は襲っていたのだ。
 距離は、声がようやっと聞こえるかどうかという距離であった筈だ。なのに、己の胸には確かに鋼鉄の鎖が蔓茨のように伸び、それを芯に赤い花が咲き誇る。
 そして、焼けるようなこの、内部から起こる熱は。
「それを赦すほど、僕は出来た人間でもない」
 くい、と指が曲げられる。
 伸びた鎖から、カチ、と鳴いた小さな音。
 それを合図に鎖は引き戻り、体内には異質な何かが広がった。
「あの人に触れよう等と考えたことは、何より」
 凍り付くような眼差しのまま、唇に浮かぶのは余りに優美な笑み。
 いまさらに男は気づく。

 金の華には、その華守がいるのだ、と。
 大輪の花を咲かせるための、護り手が必ずそばに寄り添うのだ、と。
 そして、華守が華に近づく手が華にとって不必要と判断したその、とき、は。

「万死に、値する」

 言葉が耳に届いて、男の意識は赤く塗り替えられた。
 痛み、いやこれは快楽か。
 四肢を、思考を覆い尽くす余りに強烈なそれは。

 人の身には余り得るものなのだから。



「後悔などさせない。その思考ごと闇に滅してしまうがいい」
 手に残った鎖を巻き取りながら金色を纏う青年はそれに一瞥もくれず、踵を返した。


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続きます、ぶつぶつとぶった切れで続きます!

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昨夜いきなり武侠もののネタで盛り上がってしまった為に急に生み出されたちょっと東寄りな感じの暗殺者兄さんネタ(笑)
中華と言うか何と言うか。まあ金髪の人もあちらにはいるからいいか(ヲイ)



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 そう、そんなものがこの場にある訳が無いのだ。
 ひらりひらりと舞い踊るそれは。
 薄紅の、柔らかな布。
「……」
 ゆらゆらと揺らめき、風も無く空に踊るそれを操る、不思議な装飾の衣装を纏う娘が、一人。
 滑らかな金の髪を結い上げ、紅色の花飾りで飾り立てられたその姿はどのくくりにも当てはまらぬ異国のそれ。
 琥珀の瞳が、月も無い闇の中、やけに煌煌と煌めき。
 そして。
 ゆるりと漂う甘い薫りが、男達を誘うのだ。
 甘い甘い、咲き誇る花のような、あまやかな蜜の薫。
「……さ、さがれ!下がるんだ!」
 誰かが、それ、が何かを気取ったようだ。
 だが、その声が発せられるよりも早く、娘の腕がヒュウと空を斬った。
 指先が見えぬ程に長い袖から、金の花弁が冷たい音を立てて走りゆく。
 幾人かはそれを眉間等に突き立てられ、そのまま昏倒してしまった。
 かろうじてそれを逃れた者もいたが、逃げようと思った時には既に時遅く。その姿からは到底想像出来ない程の武術で瞬く間に全てを倒してしまったのだ。
「……ほう、なるほど」
 一人、多勢の輪に加わらず手も出さずその光景を見ていた人影が、ゆっくりと歩み寄った。
「これが噂に聞く、金の花…」
 それを聞いた娘はくつり、と笑みだけを零す。
「確かに、手に入れたいと諸候が挙って争う訳だ。その姿、その力……手の内に収め手折りたいと思うのは致し方無い事。是非私もその恩恵にあやかりたいものだ。悪いようにはせん。私の元へ来ぬか、娘よ」
 その言葉に、娘は高らかに笑い出した。
 到底、娘とは思えないその声や笑い方に、男は刮目する。
「やっぱり、オレをオレと理解出来るのはあいつ以外いないと言う事だ。残念だな、お前にはオレをその手に収める資格はない」
「な、なんだ、と……!」
「この身に流れる水に含む毒を受け止め切れず死んだ者は数知れず。そうなりたければこの身に触れるといい。その勇気がお前にあるか?」
 言われて男は己の周りを見回した。
 付き立つ金の花弁を赤く染めるように薄く引かれたそれは、人の血液。
 体液を幼い頃からの調練にて毒に変える秘術がある事は知られているが、外道としてその教えは廃れ、最早継承者すらいない筈。
「ま、さか」
「お前を、至上の歓喜と苦痛の果てに送ってやろうか?それとも……」
 しゅ、と衣擦れの音がして、男の胸元を爪先が掠める。
 はらりと触れてもいない筈の服の前が、横一文字に掻き切られた。
「オレのこの手で、地獄に送ってやろう、か?」




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ちょっと楽しかったのでこれ暫く書き続けそうな気配。
ううーん。
暗器とかつかわせたいけどうまく書けるかなぁ。

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